こんにちは。YUE.です。
今回は「今夜、世界からこの恋が消えても」が、2022年7月29日から映画化公開されたということで、一体どこがどういいのか!私なりに、説明していきます。
概要
続編『今夜、世界からこの涙が消えても』も発売中です。
原作
タイトル:今夜、世界からこの恋が消えても
作者:一条岬
出版:メディアワークス文庫
電撃小説大賞2019年受賞作品。
映画
監督:三木孝浩
プロデューサー:岸田一晃
キャスト:神谷透 道枝俊佑(なにわ男子)
日野真織 福本莉子
綿矢泉 古川琴音
神谷早苗 松本穂香
日野浩司 野間口徹
日野敬子 水野真紀
神谷幸彦 萩原聖人
あらすじ:
僕の人生は無色透明だった。真織と出会うまでは――。
クラスメイトに流されるまま、彼女に仕掛けた嘘の告白。しかし彼女は“お互い絶対に本気で好きにならないこと”を条件にその告白を受け入れた。そうして始まった偽りの恋。やがてそれが偽りとは言えなくなったころ――僕は知る。「病気なんだ私。前向性健忘って言って、夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」
彼女はその日の出来事を日記に記録して、朝目覚めたときに復習することで何とか記憶をつなぎとめていた。
その日ごとに記憶を失ってしまう彼女のために、日記が楽しい出来事で溢れるようにと、一日限りの恋を積み重ねていく日々。
しかし僕には真織に伝えていないことがひとつだけある。いつかこの記憶を
今朝、
毎日 なくてはならない。だから僕は、“ある作戦”を立てた。
『今夜、世界からこの恋が消えても』公式サイト
原作の感想
文章で書かれた神谷透は、無気力で、どこか見えない殻に閉じこもっているような印象がありました。何かをとっくに諦めているような、そんな感じです。
そして、日野真織もまた、前向性健忘という病気に生活を支配されて幸せになることを諦めていました。
そんな二人が、引き寄せられるように出会った物語は、とても切なく涙で溢れていました。
日野真織は、毎朝ほとんど同じ行動をしています。
それは、朝起きて目の前の張り紙を見て、事故で記憶を失ったことを突きつけられる絶望的な日常でした。
しかし、この本の中ではその『同じような』毎日のほんの少しの違いまで、繊細に描写されています。
きっとそれは、日野真織の胸の奥にある感情が少しづつ変化しているということなのだと、私は考えています。
そもそも、神谷透は虐められているクラスメイトを助けるために日野真織に告白しました。
そしてその告白が承諾された代わりの条件として、
1、放課後になるまでお互い話しかけないこと
2、連絡のやりとりはできるだけ簡潔にすること
3、本気で好きにならないこと
の三つが出されています。
作者の一条岬さんが、日野真織の毎日を少しづつ変えて描いていったのは神谷透のことが、本気で好きになっている日野真織を、私たち読者に伝えたかったからだと考えました。
私の中で、印象に残っている場面は日野真織が、毎日神谷透と会うときに自信なさげに声をかける場面です。
今日の日野真織にとって、「神谷透」という人物は知らない人。
でも、懸命に毎日を生きようとしている姿が輝いて見えました。
映画の感想(ネタバレあり)
映画化したら、この物語はより一層新鮮さを増すというか、みずみずしい物語になりました。
こちらでの、神谷透は無気力さの中に人を大切にする、優しさがあったように感じました。
文章で、人物の雰囲気や目の優しさを感じるのは難しいのですが、実際に動画になると神谷透の優しさが特に感じられました。
勿論、神谷透役 道枝俊佑さんが演じたからこそ、というのもあるかと思いますが。
そして、日野真織の方も、映画で見てみると「諦め」というよりは毎日を生きるために必死に笑って周りを安心させようとする、日野真織の印象が強かったです。
これは、映画で観たからこそ感じられた部分だったと思いました。
二人は出会ったことで、お互いに必要とする明るさ、優しさがある関係だった。
そして、みずみずしく綺麗な物語でした。
私の一番の推しキャラは、日野真織の友達の綿矢泉です。
映画のラストシーン、二人に置いて行かれた綿矢泉は、ずっと二人のことをひとり考え続け、葛藤していました。
神谷透が亡くなった今に、日野真織の日記を改竄するシーンと、日野真織の日記とスマホを抱えて家を飛び出すシーンが特に印象強かったです。
全てを知っているのはただひとり、綿矢泉だけだったのです。
その責任の重さは、私には分からない重さだと思いますが綿矢泉役 古川琴音さんの演技で、その辛さが伝わってきました。
原作と映画で、こんなにも印象が変わるなんて驚きました。
しかし、それでも二人の愛と、三人の絆は永遠に残り続けるような気がする涙の展開に変わりはありません。
そして、神谷透と日野真織の家族にも相当大きな葛藤があったと思っているので、そこも含めて家族の愛情も感じることができました。
私は、綿矢泉のように友達のために全てを尽くせるような、そんな人になりたいです。
最後に
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