辻村深月さんの小説を最大限楽しみたい!!
そんなあなたのために、『傲慢と善良』の解説をしていきます。
こんにちは。YUE.です。
あらすじ、感想、相関図付きで紹介します!
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あらすじ・結末
婚活で出会った架と真実。
婚約が決まったところ、真実は突然姿を消してしまう。
彼女を必死に探し続ける架だが、やがて真実の過去と真相に向き合うことに。
傲慢と善良とは何か。を問う長編ストーリー。
※以下、ネタバレを含みます。
真実は彼女のストーカーに誘拐されたとばかり思い込んでいた架だが、実はストーカーなんておらず、すべて真実の自作自演だったことが明らかになった。
すべては、架と結婚するため。
それを知った架は、和解したのちに真実と結婚する。
感想
文庫化し、評判が良かったので気になって読んでみました。
辻村さんの作品だったので、かなり期待も大きかったです。
簡潔に言うと、「結末は良かった」と言う感じですね。
長編というのもあり、慣れていないなら読みにくさを感じる作品です。
第一部では、大きく状況が変化することがなく、退屈さを感じてしまいました。
しかし、第一部〜第二部に入るあたりで状況は一変。それからはページをめくる手が止まりません!
過保護で世間知らずな両親の傲慢さ、そして傲慢な架もまた、善良に生きてきた真実を苦しめ続けてきました。
善良の真実が、初めて傲慢な嘘をついた瞬間の感情に胸が痛くなりました。
自分の中で「善良とは何か」を考えましたが、その答えは出ませんでした。
しかしすべてを読み終わってみると、そんなことはどうでもいいのだ、というのを考えさせられます。
実際に読んでみて、印象に残った文を引用させていただきます↓
「あの子と結婚したい気持ち、今、何パーセント?」
「___七十パーセントくらいかな」
本文より
それはそのまま、架が真実ちゃんにつけた点数そのものだよ。
本文より
相関図

架にも真実にも、たくさんの人との関わりがありました。
みんな自身を善良だと思って生きている。
見方によっては、どれも傲慢なのではないかという気すらしてきます。
まとめ
読んで損はないですし、人の奥深いリアルな感情を味わえるのでおすすめです!
辻村深月さんといえば「かがみの孤城」が有名ですが、読むか迷っているならぜひ「傲慢と善良」も読んでみてください!
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
コメント
もし自分が婚約している相手にこんなことをされたら婚約破棄してしまいそうです。
いったい何があってよい結末になったかとても気になります。