こんにちは。YUE.です。
話題の小説「早朝始発の殺風景」を紹介していきます！
場面転換がない特殊な設定で描かれる、気まずい空間のミステリー。
恋愛ものかと思っていましたが、予想外でした。
青春をリアルに描いた一冊です。
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あらすじ・感想・ネタバレ（一部）を分かりすく紹介した記事です。
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概要
タイトル：早朝始発の殺風景
著者：青崎有吾
（代表作：アンデッドガール・マーダーファルス、体育館の殺人）
出版社：集英社
発行：2019年1月10日
あらすじ
一つの狭い空間の“気まずさ”の中で、高校生たちが謎を解いていく青春ミステリー。
電車の中、観覧車の中…さまざまな密室の中で彼らが抱える事情とは。
青春のリアルが描かれる5編の短編ミステリー集。
（※怖い描写はありません）
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早朝始発の殺風景
5月の早朝、加藤木はひとりでホームに立っていた。
誰もいないと思っていた電車に乗ると、すでにクラスメイトの女子 殺風景が乗っていた。
二人きりの気まずさの中で、なんとなく世間話をするが同じ疑問を抱いていた。
“どうして早朝の電車に乗っているのだろう”
リアルタイム進行で繰り広げられる推理と、互いの謎とは。
電車でクラスメイトと二人きり、気まずい青春シチュエーションを舞台にした新しいストーリー！
メロンソーダ・ファクトリー
仲良し女子高生 真田・詩子・ノギちゃんはいつものようにファミレスでおしゃべりをしている。
しかし、文化祭のクラスTシャツの話題が上がると、真田と詩子の意見が対立し気まずい空気が流れる。
メロンソーダから推理される、詩子の秘密とは。
このブログ書いているYUE.が一番気に入ったストーリーです！
夢の国には観覧車がない
部活の卒業旅行で遊園地に来た男子高校生の寺脇。
片想いしている葛城と一緒に観覧車に乗りたかったのに、なぜか後輩 伊鳥と乗ることになる。
観覧車に乗っていた寺脇は、不自然な行動をする伊鳥に違和感を抱く。
伊鳥が抱えていた想いと、推理された真相は予想の一つ上をいく！
リアルすぎる青春と優しさが胸に沁みます。
捨て猫と兄弟喧嘩
公園で偶然捨て猫を拾った女子高校生。
ペット禁止のマンションに暮らす彼女は、別々に暮らす兄に連絡することに。
兄にも飼えない、と言われ困った彼女だったが兄が隠していた秘密に気づいてしまう。
兄弟愛を感じた一遍。
三月四日、午後二時半の密室
学級委員の草間は、卒業式を欠席した煤木戸へ卒業証書を届けにいく。
部屋で二人きり、気まずい空間で言葉を交わすうち、煤木戸が欠席した理由を疑い始める草間。
ラスト、煤木戸の本当の気持ちが明らかになる。
女子同士の気まずい空間は誰もが味わったことがあるはず！
卒業でもう会うことはないけれど、絆が生まれる一遍でした。
感想
表紙を見るとミステリー要素はありませんが、ミステリー小説です。
ただ、青春を舞台にしていて殺人などではなく、ささやかな謎を解決する感じでした。
記憶の一部に残っている、ほんの少しの空間を舞台に書かれているところがすごく印象的でした。
「ここ！？」
っていうところからストーリーが展開されていきます。
主人公の設定は、高校生が抱える悩みに沿っているので学生必見です。
短編なので内容が少し薄く感じましたが、淡い青春を味わえたので満足です。
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私が特に気に入った「メロンソーダ・ファクトリー」について、ネタバレを含みながら感想を紹介します↓
ネタバレ
真田とノギちゃんの意見が対立した時、詩子は曖昧にうなずいたり、意見をコロコロ変えていました。
それに違和感をもった二人は、詩子が「色覚障害」を抱えていることに気づきます。
いつもメロンソーダを頼むのは、色が一番分かりやすいから。
そして、ストローで自分の飲み物を区別していました。
だから、クラスTシャツの色が分からず、どちらがいいか判別できなかったのです。
このような隠れた事情は身の回りにもあるんだな、と実感しました。
実際に、私の周りにも色覚障害をもった人がいます。
それを素直に言える友達は心強いです。
それでも詩子が悩み、葛藤する場面はすごく印象的でした。
最後に
〈青崎有吾〉次に読むべき小説
次に読むのがおすすめなのは、「体育館の殺人」です。
青崎有吾さんのミステリー小説。
学校が舞台なので、「早朝始発の殺風景」よりも本格的なミステリーを味わえます。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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