こんにちは。YUE.です。
今回は、2023年に話題になった小説の中から厳選して
・どんでん返し
・読みやすい
５冊を紹介します。
忘れられないラスト！！
方舟
あらすじ
友人、従兄、3人家族と地下建築で一晩過ごすことになった柊一。
しかし、地震で出入り口がふさがれてしまい、浸水もひどくなってしまう。
助かるには誰か一人の命を犠牲にしなければならなかった。
そんな矢先、殺人がおこる。その一人は犯人にすべきだと、犯人以外が思った。
ラスト、衝撃すぎる結末が待っている。
本屋大賞2023ノミネート作品！
感想・見どころ
今回の激推し作品です！このラストは予想できませんでした。
「誰か一人を犠牲にしなければいけない」この常識が覆される展開です。
殺人がおこり、犯人探しが始まるのでミステリー要素が入っています。
また、殺人の描写には激しめな部分も含まれるので注意してください。
ミステリー慣れしていない私でも、最後まで読みやすいと感じましたし、圧巻のラストでグッと心を掴まれました！
犯人が分かってからが本番！ラストが1番の見どころです。
ネタバレ
※以下ネタバレが含まれますので注意してください。
犯人は、麻衣という女性でした。彼女は柊一の知り合いです。
実は巧妙な手口で、自分だけが助かるように仕組んでいたのです。
地下建築には二つの出入り口がありました。その一つが地震によって完全に塞がれてしまいます。
もう一つは巨大な岩を動かすことで開くようになっており、出入り口にはそれぞれ監視カメラが設置されていました。
カメラと、映像を映すモニターの線を入れ替えていたのです。
つまり自分が犯人になれば、一人だけ脱出できるというわけです。
さらに驚くべきなのは、麻衣は週一が自分も一緒に残るというのを期待していたことです。
結局柊一は死を恐れて言い出せず、麻衣を裏切ってしまいます。
ラスト、麻衣からの通話で真実が告げられます。
「じゃあ、さよなら」
本文より引用
この言葉に衝撃を受けました。
世界でいちばん透きとおった物語
あらすじ
大人気のミステリ作家 宮内彰吾と、不倫相手の母の間に生まれた燈真。
宮内が急死し、宮内のもう一人の息子に頼まれたことで彼の遺稿を探すことになる。
その名は、「世界でいちばん透きとおった物語」。
予想を上回る展開にラスト、ページをめくる手が止まらない！
詳しい解説はこちら↓
感想・見どころ
タイトルから見て、青春や恋愛系のストーリーかと思いましたが全然違った雰囲気でした。
遺稿を探すうちに見えてきた、宮内の本当の姿や秘密にミステリ要素を感じました。
（怖めのシーンはありません）
正直なところ、ストーリーは好みではありませんでした。
でも、その本に隠されたトリックやテクニックには感動したのでそこが見どころです。
書籍だからこそ実現できた小説。
映画化できない本には初めて出会いました！
ネタバレ
※以下ネタバレを含みますので、注意してください。
遺稿は燈真に向けられた作品でした。
一度も父 宮内に会わなかった燈真でしたが、宮内はちゃんと彼を想っていたことが明らかになります。
過去に幼少期の燈真は、「まほうつかいタタ」という宮内の児童書を読みます。
その際にページが透けて犯人が分かってしまった、という事実を知った宮内は、
・ページごとに文がまたがず完結している
・左右対称で次ページの文字が透けないように配慮
されている小説を書いたのです。
それに気づき、ページをめくってみたところ、この本自体がそうなっていることに衝撃を受けました！
書籍をこんなに活かした作品があることに感動しました。
私が先生を殺した
あらすじ
避難訓練中の校長の話に皆が飽き始めた頃、屋上に人気教師 “奥澤先生”が立っていることに悲鳴が飛び交います。
誰もが感じた最悪の予感は的中し、奥澤先生は飛び降り自殺してしまいます。
しかし奥澤先生のクラスの黒板には “私が先生を殺した” という文字が。
4人の生徒、1人の教師と語り手が変わっていく中、徐々に真相が明らかになっていく。
ある高校で起きた学園ミステリー。
感想・見どころ
またもや常識を覆される展開でした。
学校の裏側や、生徒のリアルな問題も出てくるストーリーです。
学校の騒がしさの裏にある部分を知れるのが、見どころの一つです。
語り手が変わっていくので、全然視点が違ってハラハラする物語なので最後まで楽しめました。
ミステリー好きだけど、人がたくさん死ぬような殺人系が苦手な方におすすめです。
ネタバレ
※以下ネタバレを含みますので、注意してください。
“私が先生を殺した”の文字を書いたのは、生徒ではなく奥澤先生でした。
奥澤先生は女子生徒に手を出しているとデマを流されていたので、自殺はそれが原因かと思いました。
でも実際は、生徒個人ではなく学校の評価を優先する社会に疑問を感じたのちに、教師を殺してしまった奥澤先生自身のやるせなさが原因でした。
教師の闇を知りながらも、それに立ち向かう先生の良さも知れるストーリーでした。
アリアドネの声
あらすじ
救えるはずだった兄を事故で亡くし、「WANOKUNI」プロジェクトでドローンを扱うハルオ。
ある時起こった巨大地震で、1人の女性が浸水の危険がある地下に閉じ込められてしまう。
しかもこの女性は、
「見えない・聞こえない・話せない」
の三重障害を抱える中川博美だった。
彼らはドローンで彼女を安全なシェルターまで誘導するという無謀な挑戦をする。
予想できないラストを迎える、今季の話題作！
感想・見どころ
伏線回収がすごい作品だな、と思いました。
ドローンの故障や中川の障害詐称疑惑などの問題を解決し、ラストにはスッキリする展開が待っています。
特に、なぜ中川博美の障害詐称疑惑が浮上したか、は重要なポイントです！
一緒に考えながら、ドキドキハラハラできる本で読みやすかったです。
個人的には、少し主人公の理屈的な考え方やしゃべり方が鼻につくと感じました。
でも、ストーリーは読み応えがあって良かったです。
ネタバレ
※以下ネタバレを含みますので、注意してください。
ドローンのプロジェクトで、ハルオの同級生の女性と再会します。
女性には過去のショックで話せなくなった妹がいました。
その後妹は地震で行方不明になってしまいます。
ドローンが故障しモニターが見えずにいたとき、ハルオたちはサーモグラフィーで中川博美を見ていました。
その時、彼女の歩行は遅くなり、背には赤色が見えます。
他にも、目の見えないはずの彼女が地下の電気スイッチを押したり、ハルオたちより早く足元のネズミに気がついたりと多くの謎がありました。
それは、妹が中川の背中に乗っていたからだったのです。
妹が行方不明になった時、どこかから地下の中川がいるところへ落ちてしまっていたのです。
これで、彼女の障害詐称疑惑は解決しました。
スッキリと読み終えられる作品でした。
#真相をお話しします
あらすじ
家庭教師の仲介営業マンとして働く大学生が、ある家に訪ねたときに感じた違和感の正体とは。
（惨者面談）
娘のパパ活に気付きながら、自身もマッチングアプリを利用する父の真実。
（ヤリモク）
精子提供を始めた夫婦に訪れた驚きの真相とは。
（パンドラ）
リモート飲み会での罠だらけの事件を味わった腐れ縁の物語。
（三角奸計）
ユーチューバーを夢見る島育ちの小学生4人の前に明らかとなった、とある真実とは。
読みやすく、ラストにはスッキリと同時にゾッとするようなミステリー短編集。
感想・見どころ
ミステリー初心者の方におすすめです。
難易度の高い結末はないので、解釈するのが苦手でも必ずスッキリする展開です。
違和感から真相までの流れがスムーズで読みやすいミステリーでした。
そして、こんなにも伏線回収のスッキリとゾクっとした感覚が同時に味わえる作品があることに驚きました。
なんか物足りない、と感じた夜に読んでほしい作品です。
最後に
どんでん返しのある小説は、どれも面白く結末が印象に残り続けます。
この気持ちをあなたにも味わってほしい！とこの記事を書きました。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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