こんにちは。YUE.です。
今回は映画化もされた「星の子」(今村夏子さん作)を私なりに解説したいと思います。
今村夏子さんの作品は、奥が深く結末が理解しにくいという方も多いと思います。
どんなに面白い話でも結末が理解できなかったら、スッキリしませんよね。
そんな方でも、色々な本を楽しんで読んでもらうために解説をしていきます!
また、人それぞれの解釈があると思うので、他の方が書かれている記事も読んで納得できるものを探すのも良いと思いますよ。
この記事では、前半に「星の子」原作版と映画版の概要を、後半に解説と感想をお伝えします!
概要
ここでは、「星の子」の概要を書いておきます。
もう分かってるよーって方は、解説まで飛んでくださいね。
原作版
あらすじ:
林ちひろは中学3年生。
幼い頃から病弱だったちひろを愛する両親は、いつからか、怪しい宗教にのめり込むように。
その延長で、高額の水にも手を出してしまう。
宗教を信仰することで、家族はどんどんおかしく、壊れていく。
初めは両親を信じて疑わなかったちひろだが、周囲の反応と学校での出来事で自分の生活の違和感に気づいていく。
もう逃げることができなくなった両親とちひろは、どうなってしまうのか。
作者:今村夏子
出版:朝日新聞出版
ページ数:224ページ
映画版
監督・脚本:大森立嗣
原作:今村夏子
キャスト:
芦田愛菜(ちひろ役)
岡田将生(南先生役)
大友康平(雄三おじさん役)
高良健吾(海路さん役)
黒木華(昇子さん役)
蒔田彩珠(まーちゃん役)
新音(なべちゃん役)
映画時間:1時間50分
公開日:2020年10月9日
予告編はこちら↓
公式サイトはこちら↓
解説
この作品は、ラストに家族三人で星空を眺め続けるシーンで幕を閉じます。
そのシーンにはどのような意味が込められているのか私なりに考えてみました。
その結果、『家族三人で心中した』という結末がしっくりきました。(※あくまで私の考えです。)
その根拠となる部分は、両親がちひろを夜空を見に誘う場面に見られます。
真冬で気温は相当低いはず、なのに、もう帰りたいというちひろを無理に誘う両親の姿に疑問を持ちました。
きっと、両親も宗教の怪しさに気がついていたんだと考えています。
初めはちひろを助けたいという一心で、行動してきた二人。
いつの間にか自分達だけが、のめり込んで抜け出せない状況になっていることに気づいた時、もう後戻りはできなくなっていたのだと思います。
実際に、自分が一つの宗教を信仰していると想像してみてください。
大切な教えを長年自分に取り入れてきた。
そんなものを今になって手放せるでしょうか。
手放した先の不安もあるでしょうし、何より裏切ってしまったという罪悪感に蝕まれてしまうような気がします。
そして、心中することがちひろを助けることにつながるのだということも考えたのかもしれません。
そのため、二人は愛する娘と共に死を選んだのかと、私は考えています。
感想(ネタバレを含む)
今村夏子さんの作品は、奥が深く、私は最後まで読み解くことができませんでした。
今、疑問に思っている点としては宗教団体の合宿日の出来事です。
館内で、両親とちひろは離れ離れになってしまいます。
互いに互いを探しているのですが、すれ違ってしまってなかなか会うことができなかったのです。
その場面にも、何か意味があるんだろうと感じています。
もし、自分なりの解釈がある方は、是非コメントで教えてください!
今回、原作版と映画版の両方を観ましたが大きく設定が変わっている点は、特になかったと思います。
今村夏子さんの独特な雰囲気が映画にも溢れていて、とても充実した映画だったと感じています。
主演の芦田愛菜さんの演技も、ちひろの感情の不安定さを繊細に表現していて素晴らしかったです。
まだ映画を見ていない方、もしくは原作を読んでいない方は、どちらも味わってみてはいかかでしょうか。
もしかしたら、また新しい気づきがあるかもしれませんよ!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
この記事が少しでも、誰かの悩みを解決していればとても嬉しいです。
良かったらシェアやコメントもお願いします!
コメント