こんにちは。YUE.です。
今回は、初心者でも読みやすく、学びが多い小説「モモ」を解説します。
ミヒャエルエンデの作品は、児童向けが多いので読書感想文にもおすすめです。

【こんな人におすすめ】
・ミヒャエルエンデの作品が好きな人
・海外文学を初めて読む人
・なんとなく「モモ」を気になっている人
「モモ」は、時間がテーマのファンタジー小説で、時間の使い方や大人、社会について問ったストーリーです。
不思議な世界観に吸い込まれるような一冊だったので、面白かったです。
ミヒャエルエンデ「はてしない物語」の解説はこちら↓

あらすじ
素性もわからない浮浪児のモモは、不思議な能力をもつ町の人気者。
ある日、「時間どろぼう」によって町の大人から時間が奪われてしまう。
子どもまで犠牲になり、徐々に町全体が生気を失い蝕まれていく中、ついにモモはひとりぼっちに。
モモは町を取り戻すために、時空を超えた旅を始める。
特別なモモは、町や仲間を救うことはできるのか。
魔法のような物語。
評価・レビュー
感想
「はてしない物語」を読んでみて、ミヒェルエンデの作品に興味を持ち、「モモ」を読んでみました。
まず、ストーリー内で登場した、時間がなくて忙しい大人たちが、現代社会の大人とほとんど同じだということに驚きました。
この時代から、まるで未来がこうなることを予測していたかのようです。
今は、勉強することが当たり前です。
それに、モモのような浮浪児を許しません。
しかし本来はそんなことないし、人間らしく生きている方が普通だと考え直しました。
気付かないまま、監視社会で過ごしていたなぁと感じました。
「時間がない」が口癖な人は多いと思います。
時間の使い方や、考え方を工夫していきたいと思いました。
そして、「はてしない物語」と「モモ」を読んでみて、
読者に伝えるべきことが明確にストーリーに落とし込まれている、と感じました。
はてしない物語…友情を捨て、権力を取った人の醜さ
モモ…時間より大切なモノが世界にはたくさんある
自己啓発本・ビジネス書などが読みにくく、頭に入らない人は、この本をおすすめします。
そのような本を読んで分かることが、物語で読みやすく勉強できます。
子どもが読んだら、素直で真っ直ぐな気持ちに、
大人が読んだら、人生をもう一度改められる、そんな物語でした。
なので、老若男女関係なく読んだ方がいい小説です。
引用
「モモ」を読んで、心に刺さった文章を紹介します。
こういうところでなにかじぶんで遊びを工夫することなど、もちろんゆるされるはずもありません。遊びをきめるのは監督のおとなで、しかもその遊びときたら、なにか役立つことをおぼえさせるためのものばかりです。
本文より引用
こうして子どもたちは、ほかのあることをわすれてゆきました。ほかのあること、つまりそれはたのしいと思うこと、むちゅうになること、夢を見ることです。
本文より引用
漢字は少なく、大人からしたら読みにくいと感じる文章もありますが、子どもでも読めるように書かれていることから、子どもに伝えたかったんだなと考えています。
これが、昔から受け継がれてきたのがすごいと思いました。
確かに、今大人から与えられる遊びは、ひらがなを覚えるためや、計算ができるようにするためなど、役に立つことを覚えさせる遊びがほとんどです。
これに気付いた時は衝撃でした。
その遊びを心から楽しんでいたか、と考えるとそうじゃなかったな、と。
気づくのは、早い方がいいけれど、遅すぎることはないと思います。
この本を読むと、見える世界が変わります。
ネタバレ・要約
モモは、時間どろぼうを倒し、本来の活気ある町を取り戻すことに成功します。
遊びより、仕事。子供の世話をする時間なんてない。
↓
好きなときに好きな人と好きなことをする。人間らしい生活に変わった。
この本で学んだことは、「時間に対する考え方」です。
人には必ず平等な時間が与えられているけど、「時間がない」という悩みを抱える人もいれば、そうじゃない人もいる。
それは、考え方にあることをこの本から学びました。
優先すべきことは何なのか。
今の人間の生活を見てみると、朝から晩まで学校や仕事に追われている人が非常に多いですよね。
楽しそう、幸せそうとあまり感じないと思います。
みんなで交流する時間がすごく楽しい時間なんだ、と本の中で感じました。
モモが町の子どもたちや、仲間と話している姿がキラキラしていたからです。
この頃から時間について、考えられていたなんてすごいですよね。
だからこそ、この考え方を大切にした方がいいと思いました。
最後に
「モモ」「はてしない物語」など、ミヒャエルエンデの作品はおもしろく、読みやすい作品がたくさんあるので是非読んでみてください。
海外文学の初心者におすすめです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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